げんきやるきあがき

見聞きしたこと思ったことを拙い文章で書くだけ

流行にのることが許されるのはティーンの間だけ

少年漫画には様々な技名が作中に登場する。

その中で使いやすい技名は日常生活においても使われることがしばしばある。

 

先日あるスポーツの催しものに参加した先輩から聞いたのだが、進行役が競技が始まる前にこう言ったという。

 

「ではみなさん、よく集中して行ってくださいね~!『全集中』ですよ~!」

 

これを聞いた先輩は少しばかり苛立ちを覚えたという。

僕も参加してはいないが話を聞いただけで恥ずかしさを覚えた。 

 

こういった流行りのネタをギャグとして安直に利用したりオヤジギャグを言い放つ連中の悪いところは、聞き手に笑いを強要しているところにあると思われる。

その手のギャグはまともな人なら空気を壊さない程度に愛想笑いをしてくれる可能性が高い。

友人等の距離の近い人間であればつまらないと一蹴されるだろうが、そもそも友人の前ではそんな生ぬるいこと言わないだろう。

普通の感覚があればだが。

 

この手のギャグは心理的距離の遠い他人に対して使われるケースが多い。

そして、そういった人々がこの生ぬるいギャグを耳にした時、とりあえず笑って流そうといった思考に辿り着くというのは前述のとおりだ。

 

笑って流してしまう心理の根本には、「その場の空気を壊したくない」という気持ちと「和ませようとしてくれてるから協力しなきゃ」といったある種同情心のようなものが含まれている。

その二つは人の良心とも呼べるものだ。

捉えようによっては、件のギャグは人の良心を利用した卑怯な代物でもある。

だから、勘のいい人やプライドが高い人は敏感にその空気を察知し、イラっとしたりする。

 

ではなぜ、そういった発言をする人が一定数いるのだろうか。

完全な偏見だが、そういった発言をする人は根が真面目で人を笑わせるようなことを率先して行うタイプではないのではないか。

そしてそのタイプの人々のうち、空気が読めないエゴイスト気質のある人が、「これを言っておけば笑わざるを得ないだろう」と安直にして傲慢な思考から上述の糞ギャグを飛ばしてしまうのではないか。

 

彼らがその発言をし、すべってしまった時のことを思い出して欲しい。

「ここ、笑うとこだよ?」と言ってなかっただろうか。

エゴイストである彼らは自分を棚にあげ反省なんてかけらもせず、逆にくそつまらないギャグで笑わなかった我々を責め立てるという理不尽をやってのけるのだ。

そして、そうなると空気が壊れることに恐怖を抱く人々は笑わざるを得ず、くそったれな彼らの自尊心をむくむくと膨らませてしまい、いつまで経っても彼らはつまらないのだ。

 

だから、そういった発言に一度でもイラっとしたことのある人々は「つまらない」とはっきり言ってあげよう。

そうすれば彼らもいつか自分の恥ずかしさに気づき成長していけるはずだ。

それが出来ない人々は僕みたいにどっかでシコシコと吐き出そう。

メンタルヘルス大事。